ハイブリッド式除湿機F-YHRX200とF-YHPX200レビュー

みなさん除湿機使ってますか?梅雨の時期になると欲しくなると思いますが、除湿機は梅雨の時期だけでなく普段、雨の日に洗濯物を室内干しする時にも役立ちます。今回は除湿機の特徴紹介とハイブリッド式除湿機であるF-YHRX200とF-YHPX200のレビューをしていきます!

目次 ページガイド

まずは、除湿機の種類を知っておこう!

除湿機

ここでは細かな除湿の仕組みなど専門的な情報は省きます。この記事では高温多湿、そして突然の雨が多い沖縄で、1年中 除湿能力が発揮できる機種がどれなのかをご紹介していきたいと思います。

除湿機を購入する前に知っておきたい事の一つに、除湿機の種類があります。除湿機の種類は大きく分けると以下の3種類になります。

指さし

除湿機は以下の3種類で分類される

コンプレッサー式
エアコンの除湿機と同じ仕組みで、室内の空気を冷やして除湿を行います。
デシカント式
乾燥剤に水分を吸着させることで除湿します。この除湿剤がゼオライトという名称なのでゼオライト式と呼ばれる事もあります。ゼオライトに吸着した水分はヒーターで温められた後に冷やされて水滴となってタンクにたまっていきます。
ハイブリッド式
コンプレッサー式とデシカント式の両方の機能を備えた除湿機です。

季節によって除湿機の使い分けが必要だった!

上述したように…除湿機には様々な除湿方法がある為、気温によって除湿機の能力(除湿能力や電気料)に差が出てきます

メリット・デメリットを踏まえたうえで、タイプごとの特徴を見ていきましょう。

梅雨や夏の時期に最適な「コンプレッサー式」除湿機

アイスキャンディー

梅雨の時期や夏場だけ除湿機を使用したいとお考えの場合、コンプレッサー式の除湿機をオススメします。

コンプレッサー式は、気温が25度以上の場合に除湿力が高くなるという特徴を持っています。ですが、逆に気温が低くなる冬場(25度以下)になると除湿能力が落ちます。

除湿機使用中は、室温が上昇するのですが、上昇温度は+1~2度とデシカント式に比べて低いのも特徴の一つです。

天秤

梅雨にオススメなコンプレッサー式のメリット・デメリット

【メリット】

  • 25度以上(夏や梅雨の時期)に除湿能力を発揮
  • 室温の上昇は1~2度程度
  • デシカント式に比べると消費電力が少ない

【デメリット】

  • 25度以下(冬場)は除湿能力が落ちる
  • 運転音が少し大きめ
  • コンプレッサーが内蔵されているので重い

気温が低い時期に最適な「デシカント式」除湿機

ホットドリンク

気温が低い時期(沖縄だと1~3月頃の冷え込む時期)のみ使用したいとお考えの場合はデシカント式の除湿機をオススメします。

除湿能力だけを考えた場合、デシカント式は年中使用可能です。ですが、デシカント式の特徴の一つに室温の上昇があげられます。

デシカント式を使用すると、室温が3~7度近く上昇すると言われている為、冬場に使用すると部屋は暖かくなり過ごしやすくなるのですが、夏場に使用すると部屋に熱がこもり暑くなってしまうため、夏場にはあまり向かない機種となっています。

また、コンプレッサー式よりも電気代が2~3倍以上になると言われています。

天秤

冬場にオススメなデシカント式のメリット・デメリット

【メリット】

  • 気温が低い時期でも除湿能力を維持
  • コンプレッサー式に比べると軽い
  • 運転音は静か
  • 室温が3~7度ほど上昇するので、冬場に使用すると部屋が暖かくなる

【デメリット】

  • 電気量が高め
  • コンプレッサーが内蔵されているので重い
  • 室温が3~7度ほど上昇するので、夏場に使用すると部屋に熱がこもる

1年中快適な「ハイブリッド式」除湿機

OK!

冒頭でも記述したように、今回の除湿機選びのポイントは1年中より良い除湿能力が発揮できる機種を探し出す事です。

そこでオススメなのが、ハイブリッド式になります。

ハイブリッド式は、コンプレッサー式とデシカント式の両方の機能を備えており、気温によってどちらの方式で運転するかを自動で切り替えてくれる優れものなんです!

夏場は室温の上昇を抑え、冬場は気温低下(コンプレッサー式の場合は気温によって除湿能力が落ちる)による除湿能力の低下を防ぎます。

二種類の機能を備えたハイブリッド式は、コンプレッサー式やデシカント式に比べて、本体価格は高くなるので初期投資としてはコストがかかってしまいます。

ですが、年間を通して長く使用したいのであれば、電気代を効率的に抑え、季節や環境に合わせた除湿を行ってくれるハイブリッド式がオススメです。

天秤

一年中快適に使えるハイブリッド式のメリット・デメリット

【メリット】

  • 夏場は、コンプレッサー式で除湿
  • 気温の低い冬場は、デシカント式で除湿
  • 季節を気にせず、1年中使うことが出来る

【デメリット】

  • 本体が大きくて重い
  • 価格が高い
  • デシカント式で運転する時期は、少しだけ電気量が上がる

コンプレッサー式とデシカント式の電気代

なぜ

上の項目で、デシカント式はコンプレッサー式に比べて2~3倍電気料金が高いとお話ししましたが、具体的にどれくらいの差なのか気になるかと思います。

様々なサイトで除湿機の電気料金について記載されているかと思いますが、そもそも除湿機には様々な機能がついており、どの機種のどの機能を使用するかによって電気料金は変わりますし、住んでいる地域によっても電気料の単価は違います。

ちなみに各社の除湿機パンフレットに記載されている1時間あたりの電気料の目安チェックしたところ、コンプレッサー式は1時間あたり約4~10円程なのに対してデシカント式は約7~15円程でした。

値段の幅は上位モデルや下位モデル、除湿能力や使用する機能によって変わりますので、上記の金額は方式の違いによる大体の金額の違いの目安だとお考え下さい。

F-YHPX200を見てみよう!

冒険

ここまで除湿機の基本的な説明をしてきました。ここからが本題です!

冒頭で記述し通り、「1年中より良い除湿能力が発揮できる機種がどれなのか」…という事ですが、色々と調べた結果「2018年4月~2019年4月頃まではF-YHRX200(2018年モデル)またはF-YHPX200(2017年モデル)のどちらかが良いのではないか」という結論に至りました。

カート

F-YHPX200-S

年中使用できるハイブリッド式除湿器。今回購入した2017年モデルです。

楽天 amazon
カート

F-YHRX200-S

年中使用できるハイブリッド式除湿器。上のF-YHPX200(2017年モデル)からのモデルチェンジで発売された2018年モデルです。

楽天 amazon
ミッチェル

今回、除湿機を購入した時期が2018年の4月だったので、どちらの機種を購入するか正直迷ったのですが・・・F-YHRX200(2018年モデル)よりもF-YHPX200(2017年モデル)のほうが約1万円程安くなっていたので、F-YHPX200(2017年モデル)を購入しました!

除湿機
除湿機

何だかスタイリッシュでカッコイイです!確かに大きいですが、見た目がカッコいいので、あまり気になりません。

ミッチェル

下の項目で、F-YHRX200(2018年モデル)とF-YHPX200(2017年モデル)の性能も比較しています。旧機種のF-YHPX200(2017年モデル)が勝る部分もあるので、F-YHRX200(2018年モデル)とF-YHPX200(2017年モデル)のどちらかを検討している方には参考になるかと思います。

除湿した水も捨てやすい!

タンク
排水口

除湿機の右下には、タンクの取り出し口があります。引き出してみると・・・5リットルの水をためる事が出来る大き目のタンクが登場!

使う人が水を捨てやすいよう、持ち手が付けられていたり、排水口のキャップが外しやすいような工夫がされています。

タイヤが付いているので移動も楽!

除湿機

ハイブリッド式は、コンプレッサー式とデシカント式の二つの機能を備えている為、機械自体が大きくて重いです。

ですがこちらの機種には、足元にタイヤが4つ付いているので横に移動する際は、女性一人でも楽に移動することが出来ます。

ミッチェル

タイヤは360℃に回転するタイプではない為、タイヤで動かすことが出来るのは横移動のみです。縦移動の際は、一度持ち上げる必要があります。

F-YHRX200(2018年モデル)とF-YHPX200(2017年モデル)を比較してみよう!

除湿器

F-YHPX200は2017年4月20日発売、F-YHRX200は2018年4月20日に発売した商品です。

F-YHRX200(2018年モデル)はF-YHPX200(2017年モデル)のモデルチェンジであり、両機種ともハイブリッド式です。

「コンプレッサー式」と「デシカント式」の両方の機能を備えた「ハイブリッド式」除湿機ですが、現在Panasonic(パナソニック)さんからしか販売されていません。おそらく特許などの問題でPanasonicしか扱えないのかもしれません。

そんな、F-YHRX200(旧型モデル)とF-YHPX200(新型モデル)の両タイプの特徴を比較してみましょう。

F-YHRX200
(2018年モデル)
F-YHPX200
(2017年モデル)
衣類乾燥時間58分57分
タンク容量5L5L
定格除湿能力17L/日17L/日
最大除湿能力20L/日20L/日

上の機能比較を見て分かる通り、2018年に発売されたF-YHRX200(新型モデル)のほうが衣類乾燥時間が1分遅くなっています。

まぁ…たった1分なので全く気になりませんが、新しい方が時間がかかるというのは少し意外でした。

花粉モードの有無

花粉症

取扱説明書を比較すると気付くのですが、F-YHRX200(2018年モデル)には「花粉」モードが付いているという事です。

「花粉」機能は、沖縄に住んでいる方ににはあまり必要ないですが、他県の方は嬉しい機能かもしれませんね。このモードは除湿はしないのですが、衣類に付着した花粉を無力化するようです。

F-YHRX200には「ナノイーX」、F-YHPX200には「ナノイー」

除湿機

実はF-YHRX200(2018年モデル)には「ナノイーX」という機能が付いています!F-YHPX200(2017年モデル)には、「ナノイー」という機能が付いていたので…それの機能アップといったところでしょうか。

具体的には、ナノイーは20分で臭気強度1.0低減していたのが・・・ナノイーXだと12分で臭気強度1.0低減するのだそうです。

ちなみに、F-YHRX200(2018年モデル)には「花粉」というモード付いていると説明致しましたが、F-YHRX200(2018年モデル)の花粉モードは、日本全国の花粉を1年中無力化と説明があります。

しかし、F-YHPX200(2017年モデル)に付いているナノイー機能は、F-YHRX200(2018年モデル)の花粉モードに性能は劣るものの衣類に付着した4種類の花粉(スギ花粉を含みます)を1年中抑制すると説明にあります。

もちろん、ナノイーXではなく…ナノイーの場合では部屋干し臭がするのかも下の項目で検証しています!

衣類乾燥で運転する際に料金が安くなるモードとは?

ボタン

F-YHRX200(2018年モデル)とF-YHPX200(2017年モデル)は共に衣類乾燥には以下のモードが付いています。

指

Panasonicのハイブリッド式除湿機に付いている機能

速乾
早く乾かしたいとき(※自動停止)
速乾(連続)
早く乾かしたいとき(※自動停止無し)
少量速乾
少ない量の衣類を早く乾かしたいとき(※30分で停止)
おまかせ
省エネで乾かしたいとき(※自動停止)
音ひかえめ
音ひかえめで乾かしたいとき(※自動停止)

各モードには、上記のような特徴があるのですが、料金を安く抑えたい場合は迷わず「おまかせ」モードで衣類乾燥をしましょう。

「おまかせ」モードは、電気代が安くなる変わりに乾燥にかかる時間が速乾に比べて13~14分程長くなりますが、それくらいであれば問題ないかと思います。

ミッチェル

ちなみに「おまかせ」モードを使用すると、「速乾」に比べて電気代を約半分近く抑える事が出来ます!!

実はF-YHPX200のほうが省エネ!?

驚く

発売時期から見るとF-YHPX200(2017年モデル)よりも後に発売されたF-YHRX200(2018年モデル)のほうが省エネだと思われがちですが、そうでもないようです。まずは以下の表をご覧ください。

F-YHRX200とF-YHPX200の比較

上の表を見ると、F-YHPX200(旧モデル)のおまかせモードは、速乾に比べて約45%削減とあり、F-YHRX200(新モデル)のおまかせモードは速乾に比べて約50%削減とあります。これだけみるとF-YHRX200(新モデル)のほうが省エネだと思われるかもしれませんが・・・違います!

乾燥にかかる時間を比べた場合、F-YHPX200(旧モデル)のおまかせモードは約53分なのに対してF-YHRX200(新モデル)のおまかせモードは約72分と、乾燥にかかる時間が長くなっています。

各機種の取説には、料金の目安は記載されていないのですが、公式サイトでおまかせモード使用時の料金の目安が記載されているのを見つけました!

  • F-YHRX200(新モデル)おまかせモード1回あたりの電気代:約10.4円
  • F-YHPX200(旧モデル)おまかせモード1回あたりの電気代:約7.6円

表のみをパッと見た感じだと、F-YHRX200(2018年モデル)の方が、電気代が安いと感じてしまいますが・・・実際はF-YHPX200(2017年モデル)のほうが安くなるようです。

正直・・・何かの間違いだと思いましたが、上記の電気代の目安は公式サイトに記載されていたもので、同じ条件で算出された金額です。(※条件とは「衣類乾燥・おまかせモード時。2㎏相当・日本電機工業会自主基準において。新電力料金目安単価1 kWh=27円(税込)で計算」となっています。)

ナノイーXでなくナノイーでも消臭効果は問題無し!?

ナノイー搭載のF-YHPX200だと消臭効果に問題はあるのか確かめてみました。雨が降って湿度が高い日に除湿器の衣類乾燥モードで洗濯物を乾燥させてみたところ、まったく部屋干し臭はしませんでした。

3回ほど検証しましたが、部屋干し臭が全くしない満足のいく衣類乾燥となっています。

音はうるさい?

疑問

稼働中は「ボーー」という音と、わずかな振動音はします。

テレビの音が聞こえない程の音では無いので、意識しなければあまり問題無いレベルだと思います。寝室などで就寝時に稼働させると、眠りが浅い人にとっては耳障りかもしれません。ただし、おまかせモードではなく弱運転にすると本体から出る風の音は押さえられますが、振動音は変わりません。

衣類が乾くまでの時間と湿度・温度変化

衣類が乾くまでの時間と湿度・温度の変化を調査してみました!

チェック

衣類乾燥の検証は以下の条件下で行いました。

  • 部屋の広さは洋室で8帖(8畳)
  • 除湿器を稼働させる前、部屋の湿度は約71%、温度は29.3℃
  • 洗濯物の量は、二人暮らしの約三日分の量(約4~6Kg)
衣類乾燥モード
湿度計

除湿器を稼働する前にTANITAの湿度計で湿度を計測しました。

ミッチェル

上の湿度計は湿度や温度の変化をグラフで表示してくれる優れもので、最大14日分の記録をしてくれます。

計測をスタート(湿度計を稼働した時間)したのは、10時14分です。実際に、1時間~2時間後にどのような変化があったのか違いを見ていきましょう!

1時間後の計測

まずは1時間後に衣類の乾燥具合をチェックしたところ、除湿器の風が当っている範囲の洗濯物は約9割程度乾いていました。(脇の下だけが若干湿っているレベル)

湿度の変化は以下のようになっています。

1時間後の湿度

上の画像を見て分かるように、一気に湿度が下がっています。1時間前は71%だった湿度は、53%まで落ちています。

2時間後の計測

2時間後の湿度

2時間後の計測では、除湿器の風が当っている範囲の洗濯物は全て乾いていました。

除湿器の風が当たりにくい場所に干した洗濯物に関しては、8割程度乾いているといったところです。

ミッチェル

今回はあえて除湿器の風があまり当らない位置にも洗濯物を干してみました。風があまり当らない位置に干したものに関しては2時間で8割程度乾くといった状況になりました。

除湿器の風がしっかりと当たるように、洗濯物の配置を考えて干せば、より良い効果が期待できます。

また、メーカーの取扱説明書には4~6Kgの洗濯物を温度約20度、湿度約70%、部屋の広さ6畳相当であれば衣類乾燥モードのおまかせだと5~7時間で乾くと記載されています。

今回の検証と比較すると・・・温度は違うものの、それ以外の条件は殆ど差がありません。むしろ、部屋の広さは2畳広いのです。そんな中、2時間で洗濯物が殆ど乾いていたので期待以上の効果を発揮してくれたのではないでしょうか。

湿度と温度変化は以下のようになっています。

10時14分
(開始前)
11時15分
(1時間後)
12時14分
(2時間後)
温度の変化29.3℃30.9℃31.3℃
湿度の変化71%53%51%

温度は、2時間で2℃上昇しました。多少暑くなった感じはしますが、湿度が落ちている為、ムシムシした暑さではありません。

除湿機を使って、カビの発生を食い止める!

カビ

除湿機を購入する目的は、雨の日でも洗濯物が乾かせるという理由の他に・・・カビの発生を防ぐ為という理由もあるかと思います。

特に、湿度が高くなる梅雨時期などに、カビの発生を防ぐには除湿機が必須となります。

カビの発生を防ぐ為には、湿度60%以下に抑える必要がある為、F-YHPX200(2018年モデル)とF-YHRX200(2017年モデル)共に、除湿のおまかせモードで運転すればカビ菌を死滅させる事が可能です。

ミッチェル

カビを死滅させる為には、湿度60%以下をずっとキープしなければいけないかというとそうでもありません。カビの対策については以下の記事をご覧ください。「カビの生態を知り、コストを抑えてカビ対策」という項目で湿度管理について詳しく解説しています。

沖縄で暮らすために注意したいこと~カビ・湿気の対策~

2017.05.08

【まとめ】買ってよかったと思えるいい商品だった!

除湿機

今回購入した機種「F-YHPX200」は、上位クラスの除湿器なので…値段は高めなのですが、それなりの性能を発揮してくれました。

衣類の消臭効果や乾燥までの時間は、とても満足できたので、後継機種である2018年モデルの「F-YHRX200」も良い性能を発揮してくれるかと思います。

今の技術ではまだ難しいのかもしれませんが、今後の改善点としては重量をより軽くする事と静音性を上げる事だと思います。

梅雨の時期だけでなく、年間を通して高い性能を発揮してくれるハイブリッド式除湿器。是非あなたも、ハイブリッド式除湿機で快適な生活を送ってみてはいかがでしょうか。

ミッチェル

高温多湿な環境にある沖縄県。他県に比べると年間を通して湿度が高い為、沖縄県民こそ「ハイブリッド式」を選択するべきだと思います。