沖縄のパワースポット・琉球八社って一体何?

沖縄には、琉球八社と呼ばれる8つの場所があります。どれも古くから地元に親しまれている神社であり、パワースポットとしても人気があります。

目次 ページガイド

沖縄のパワースポット・琉球八社を参拝してパワーをもらおう!

波上宮

沖縄には琉球八社(りゅうきゅうはっしゃ)というものがあります。

琉球八社とは、琉球王国において「琉球八社(官社)の制」により、王府から特別の扱いを受けた8つの神社のことなんです。

その琉球八社は、それぞれのご利益なども有名ですが、パワースポットとしても知られており、一部の方の間では旅行で琉球八社巡りをされる方もいるのだそうです。そんな琉球八社とは、どのような神社なのか見ていきましょう。

波上宮(なみのうえぐう)

波上宮

那覇港を望む高台にある波上宮は、地元では「なんみんさん」や「なんみん」と呼ばれ親しまれてきました。波上宮のすぐ下には、波の上ビーチが広がり、海水浴シーズンになると、多くの観光客でにぎわいます。

波上宮の伝説

波上宮には、こんな伝説があります。

船

熊野権現から神託を受けた釣り人

その昔、南風原村(はえばるそん)に毎日釣りばかりしている男がいました。その男は、ある日浜で、ものをしゃべる石を見つけたといいます。

しかも・・・その石はしゃべるだけでなく、不思議な光を放ったそうで、男はたいそう大切にしていました。

男がその不思議な石に向かって祈ると、なぜか大漁になったといいます。そのうわさを聞いた諸神は、何とか男から石を奪おうとしたため、男は波上宮がある辺りまで逃げてきます。

すると、そこで男は熊野権現から、「この場所に社を建てて祀れば、この地を守ってやろう」といわれます。この神託を受けて建てられたのが、波上宮といいます。

波上宮のご利益

波上宮は、創建の伝説からもわかるように、海上安全や大漁祈願・厄除けなど海に関するご利益が高い社として有名です。

そのほかにも、五穀豊穣、安産祈願、家内安全、良縁祈願、悪縁消除などのご利益もあります。

メモ

波上宮の詳細

沖宮(おきのぐう)

沖宮

那覇空港からモノレールに乗ると、奥武山運動公園があります。

この公園の中にある神社が、沖宮です。沖宮の拝殿の後方には、住吉神社があり、さらに住吉神社の近くには、弁財天宮があります。

沖宮の伝説

沖宮は、那覇港の近くにある社です。そのためか、こんな伝説があります。

木

那覇港の海の中から現れた不思議な光を放つ霊木

昔々、那覇港では、海の中から絶えず光を放つ場所がありました。

そこで光を放つ場所を調べてみると、その光は霊木から放たれていることがわかりました。そこで人々は、この不思議な霊木を熊野権現の霊木とし、社を建てて祀ったと言われています。

沖宮のご利益

沖宮は、所願成就のご利益があるといわれていますが、中でも恋愛系のご利益が高いといわれています。縁結びや縁切りなど、良縁を求める人が多く訪れます。

メモ

沖宮の詳細

  • 住所:沖縄県那覇市奥武山町44番地
  • 電話:098-857-3293
  • URL:http://okinogu.or.jp/

識名宮(しきなぐう)

識名宮

引用:識名宮

識名霊園のすぐ近くにある、小さな社です。識名宮の社殿には、沖縄では珍しい鬼瓦が使われています。

識名宮の伝説

識名宮には、王様の長男の病気を回復させたこんな伝説が残っています。

薬

王様の息子の病を治した「おびんずるさま」

昔、識名の村に、夜になると光り輝く不思議な場所がありました。

そこで、聞得大君のすぐ下に位置する高級神女である「大あむしられ」がその原因を調べたところ、洞内におびんずるさま(賓頭蘆・びんずる)が一体安置されていたといいます。

その後、王様の長男の病気が治ったことから、その場に社を建てたといわれています。

ちなみに「おびんずるさま」とは、お釈迦様の弟子の一人。社の創建がお釈迦様の弟子と関係していたという、なんとも興味深い伝説です。

識名宮のご利益

識名宮は、女性にありがたいご利益がたくさんある社です。

良縁祈願や子育て大願・子授かりなどのご利益のほか、殖産振興・悪縁消除・心願成就などがご利益としてあります。

メモ

識名宮の詳細

  • 住所:那覇市繁多川4-1-43
  • 電話:098-853-7225
  • URL:http://sikinagu.com/

末吉宮(すえよしぐう)

末吉宮

ライセンス:CC BY-SA/タイトル:末吉宮

那覇市首里にある末吉公園の中に境内を構えている末吉宮は、長い石段を登った先にあります。

末吉宮の伝説

末吉宮には、首里の天界寺の和尚と琉球王国の第六代国王・尚泰久の2人に神託が下りたという伝説が起源にあるといわれています。

本

天界寺の和尚と国王の同時に神託が降りた末吉宮の伝説

大和へ修行に出かけていた天界寺の和尚は、修行を通じて熊野権現を崇敬するようになります。修行を終え天界寺に戻ってきましたが、帰国後に熊野権現を信仰することは許されませんでした。

そんなある日の夜、和尚の夢の中に熊の権現が現れ、「首里の北に向かって大声で叫び、呼応した場所こそが、霊験のある場所だ」と神託されます。

実は、これと同じ頃、当時の王様であった尚泰久にもまったく同じ神託がおります。そこで、いわれたとおりに大声を上げ呼応した場所に、熊野権現を祀った社を建てたといいます。

末吉宮のご利益

ご祭神であるイザナミノミコトが創造神・海の神・製鉄の神であるといわれています。

実際には熊野三神をご祭神として祀っていますから、良縁祈願・殖産振興・安産祈願・悪縁消除などにご利益があるといわれています。

メモ

末吉宮の詳細

  • 住所:那覇市首里末吉町1-8
  • URL:公式ホームページはありません。

安里八幡宮(あさとはちまんぐう)

安里八幡宮

ライセンス:CC BY-SA/タイトル:安里八幡宮 拝殿兼本殿

安里八幡宮は、1573年から1593年頃に創建された社といわれています。弓矢の神や農耕の神、海の神などが祀られているため、多くのご利益があることでも人気があります。

安里八幡宮の伝説

弓矢の神が祀られている安里八幡宮では、こんな伝説があります。

本

勝利を導く弓を射た場所に建てられた安里八幡宮

6代目国王の時代の話です。その当時の王様は、鬼界島の征討に向かったものの、なかなか勝利を治めることができず、どうすべきかと頭を抱えていました。

すると、王様の前に一人の老人が現れ、「王様自身の手で征討してみなさい」といわれます。そこで王様は、その老人に言われたとおりに弓矢を放つと、見事に勝利したといいます。

その途中、海に小鐘が浮かんでいるのを偶然見つけた王様は、これをご神霊とし、弓を放った場所にこの小鐘を祀ったのが、安里八幡宮の始まりといわれています。

安里八幡宮のご利益

安里八幡宮では、海外防護・事業繁栄・必勝祈願・安産祈願・延命長寿などのご利益があるといわれています。特に弓矢の神様が祀られていますから、弓矢を使ったスポーツ選手などには、ありがたい神様といえそうです。

メモ

安里八幡宮の詳細

  • 住所:那覇市安里124
  • URL:公式ホームページはありません。

天久宮(あめくぐう)

天久宮

ライセンス:CC BY-SA/タイトル:天久宮 拝殿

天久宮は、地元では「あめくさま」と呼ばれて親しまれている社です。

天久宮の伝説

天久宮には、弁財天にまつわるこんな伝説があります。

本

天久宮に現れた弁財天伝説

昔この地域に、翁子という人が住んでいました。

ある日、天久野という場所で、気品のある女性が法師を連れて歩いているところを見かけます。気になった翁子は、女性と法師の様子をしばらく見ていることにしました。すると2人は、洞窟の中へ歩いていく途中で姿を消してしまい、驚いた翁子は王様にそのことを報告します。

話を聞いた王様は、洞窟の奥に向けて香を供えることにしました。ところが今度は供えた香が勝手に燃え始めました。そのとき神託がおり、法師は「私は熊野権現で、連れの女性は弁才天である」と名乗ったといいます。

そこで王様は、洞窟の前に社を建てました。これが天久宮の起源だといわれています。

天久宮のご利益

天久宮には水や芸能の神や学業の神様などが、ご祭神として祀られています。そのため、水難守護・航行安全・学業祈願にご利益があるといわれています。ほかにも、恋愛成就・安産祈願・悪縁消除・商売繁盛などのご利益があります。

メモ

天久宮の詳細

  • 住所:那覇市泊3-19-3
  • URL:公式ホームページはありません。

普天満宮(ふてんまぐう)

普天満宮

引用:普天満宮

沖縄では、熊野三山に当たる社として、琉球八社のうちの3つを信仰していたといわれています。そのうちの1つが、普天満宮です。

普天満宮の伝説

普天満宮には、こんな仙人伝説が残っています。

本

普天満宮の仙人伝説

昔、普天満具の近くに、貧しいながらも仲のよい、まじめな夫婦がいました。

ある年、不作で年貢を納めることができなくなった夫婦は、相談し、妻が首里へ奉公に行くことになります。その間、妻は雨の日も風の日も、一日も欠かすことなく普天満宮へお参りを続けました。

ある日の夜、いつものように参拝にやってきた妻は、一人の老人に出会います。その老人は、妻に自分の持ち物をしばらくの間預かってほしいと頼んできます。妻はその申し出を断るのですが、老人は無理やり荷物を預け去ってしまいます。

仕方なく自宅に持ち帰ったものの、老人はいっこうに現れなかったため、普天満宮を訪れ、「荷物を返したいから老人に合わせてほしい」と願掛けします。

するとある晩、老人が夢の中に現れ、自分が熊野権現であるといい、預けた荷物は妻に授けたものだといいます。その後も何度も夢に出て同じ事を言われ続けたため、ある日、妻が預かった荷物をあけてみると、なんとそこには黄金が包まれていました。

この黄金によって裕福になった夫婦の話が、いつしか世間に広まり、人々に広く信仰されるようになったといわれています。

普天満宮のご利益

こちらでは所願成就のほか、殖産振興・縁結び・悪縁消除・厄払い・福を招くなどのご利益があります。

メモ

普天満宮の詳細

金武宮(きんぐう)

金武宮

金武宮は、金武町にある金武観音寺の境内にある社です。観音寺の右側にある鍾乳洞(日秀洞)の中に祠があり、すぐ隣に千手観音が祀られた祠があります。

金武宮のご利益

金武宮は、金運にご利益があることでも広く知られています。金武宮だけでなく、観音寺や日秀洞もセットで訪れることで、ご利益がアップするとも言われています。

メモ

金武宮の詳細

  • 住所:国頭郡金武町金武222
  • 電話:098-968-8581
  • URL:公式ホームページはありません

琉球八社はご利益だけでなく伝説そのものも面白い

ご利益

神様とともに生きてきた沖縄では、今も、琉球八社は人々の祈りの場として親しまれています。

古のパワースポットして訪れるのもよいですし、それぞれの伝説に思いをはせながら訪れてみるのも、琉球八社ならではの楽しみといえるかもしれません。

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広島から沖縄に移住してきたエミリです♪憧れの沖縄での生活を活かして沖縄の移住や文化について体験談を元にお伝え出来ればと思います。その他にも沖縄に関する様々な情報を発信していきます!