沖縄にきたらまず行きたい「ひめゆりの塔」について

沖縄…といえば、海など自然はもちろんですが美ら海水族館や首里城などの有名な観光スポットがたくさんありますよね。ですが、せっかく沖縄に行くのであればまず行っておきたいところがあります。それが「ひめゆりの塔」です。

ひめゆりの塔で平和学習を…

祈り

沖縄に修学旅行に行ったことがあるという方なら、必ず訪れていると言っても過言ではないのがひめゆりの塔。

楽しい観光スポットは沖縄にたくさんあれど、このひめゆりの塔は沖縄で起こった凄惨な戦争を忘れてはならないと感じさせる、とても大切な場所となっています。ひとり旅やカップルでの旅行はもちろん、子ども連れでの家族旅行をしたときにも立ち寄って平和学習をすることができます。

さて、このひめゆりの塔について詳しく見ていきましょう。

目次 ページガイド

ひめゆりの塔ってどんな場所?

疑問

第二次世界大戦(太平洋戦争)が行われていた時代、アメリカ軍率いる連合国軍と日本軍が戦った「沖縄戦」が繰り広げられました。

その中で、看護要員として沖縄の女学校の教師や生徒で構成された「ひめゆり(姫百合)学徒隊」という女性たちがいました。最初はケガを負った兵士たちの手当てをしていましたが、だんだん敗戦の色が強くなってくるとその病院も危なくなり、みんな散り散りになって地下壕へと逃げ込みました。

しかし、沖縄のほぼ全域がアメリカ軍に支配されている状況。

地下壕から外に出れば死、地下壕にそのままいても危険な状態が続く中、アメリカ軍によって地下壕に手りゅう弾が投げ込まれ、多くの生徒・教師が亡くなりました。さらに生き残っていた人も地下壕から脱出をしましたが、数名が銃撃されて亡くなったと言われています。

3つの地下壕に分かれたひめゆり学徒隊ですが、第1・第2の地下壕はアメリカ軍の攻撃を事前に察知していたために、攻撃が行われる前に地下壕から脱出したといいます。つまり、第3の地下壕で特に被害が大きかったと言われています。

また、地下壕から事前に脱出していた第1・第2の生徒たちも、その後の戦闘によって多くの方が亡くなりました。

…戦争が終わったあと、発見された第3の地下壕(現在の伊原第三外科壕跡)。

当時、アメリカ軍によってそこに住むことを命令されていた人たちが第3の地下壕の遺骨を集め、その後 慰霊碑が建てられました。それが「ひめゆりの塔」という、小さな慰霊碑なんです。

ひめゆり平和祈念資料館について

平和祈念資料館

ひめゆりの塔には、ひめゆり平和祈念資料館が隣接しています。

ここではさらに沖縄戦について深く知ることができ、6つに分かれた展示室ではさまざまな展示がされています。多くの方が亡くなった第三外科壕の原寸大のジオラマなどもあり、よりリアルな戦争の歴史を知ることができるようになっています。

また、ひめゆり学徒隊の11人の生存者による「証言ビデオ」を約30分にわたって上映しています。語り部の方も高齢となったことから、当時のことをよりリアルに知ることができるようこうしたビデオがあるそうです。ひめゆりの塔と合わせて、訪れておきたいところです。

ノート

ひめゆり平和祈念資料館

  • 開館時間:午前9時~午後5時30分(年中無休)
  • 入館料:大人310円、高校生210円、小・中学生110円
  • 住所:〒901-0344 沖縄県糸満市字伊原671-1
  • 電話:098-997-2100

※6月23日(慰霊の日)は入館料が無料になります

ひめゆり学徒散華の跡について

ひめゆり学徒散華の跡

もうひとつ、ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館とあわせて訪れておきたいところがあります。「ひめゆり学徒散華の跡」の碑です。

アメリカ軍に追い詰められた沖縄の人たち…その中には生き延びた一部のひめゆり学徒もいました。海岸地帯へと追いやられ、どうしようもなくなってしまった人たちは手榴弾で自決し、10人の尊い命が失われました。

それが、ここひめゆり学徒散華の跡です。

ノート

ひめゆり学徒散華の跡

住所:〒901-0353 沖縄県糸満市字束里

第二次世界大戦で亡くなった日本人はなんと約19万人!

悲しむ

第二次世界大戦(太平洋戦争)は、日米最大規模の戦いだと言われています。この戦争による死者の数は、県外の兵士が6万5千人・・・沖縄県民は兵士と民間人を合わせて約13万人と言われています。

悲しく、恐ろしい戦争。

当時のことを知る人が少なくなっていく今、こういった場所を訪れることで家族や友人の大切さを改めて実感することができるでしょう。

さまざまな沖縄の観光スポットを訪れる前に、沖縄のほぼ全域でこういった凄惨な戦争が繰り広げられていたということを知ると、また違った視点で観光をすることができるのではないでしょうか。


ABOUTこの記事をかいた人

広島から沖縄に移住してきたエミリです♪憧れの沖縄での生活を活かして沖縄の移住や文化について体験談を元にお伝え出来ればと思います。その他にも沖縄に関する様々な情報を発信していきます!