【沖縄のお葬式】本土とは違う間違えやすい沖縄の風習

沖縄のお葬式は、本土のお葬式の風習とはちょっと事情が違います。そのため「え?」と驚くようなこともよくあります。沖縄のお葬式に初めて参列する前に知っておきたい沖縄ならではの風習・しきたりを紹介します。

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沖縄ではお通夜式がない

盆灯籠

本土で一般弔問客として参列する場合、葬儀式ではなくお通夜式に参列することも多いですよね?

ところが、沖縄にはお通夜式というものがありません。正しい表現をするならば「宗教的な儀式としてのお通夜式がない」となります。

そもそも…仏教の檀家制度がない沖縄では、お寺とのお付き合いも「お葬式がメイン」の方が多いです。

そのため、お通夜は家族や親族・友人や近所の人たちが集まり、最後の食事をしながら一晩を過ごすというのが一般的です。

ミア

もちろん、お通夜に弔問をするということがマナー違反というわけではありません。

ただ、セレモニーとしてのお通夜式は行いませんので、ちょっと雰囲気が違って感じられるかもしれません。もちろん、弔問に伺う際に香典を持参しても問題ありません。

沖縄には通夜式がない!?通夜式がない理由とは…

2018.05.31

「火葬→お葬式」が一般的

火葬場

全国的には「お葬式→火葬」が一般的ですが、沖縄では「火葬→お葬式」が一般的です。

しかも、お葬式終了後にそのまま納骨まで済ませるのが一般的なので、親族としてお葬式に参加する場合は出棺からお葬式、納骨式まで立ち会うのが一般的です。

火葬後の遺骨は全て拾うが一般的

菊の花

沖縄では、火葬後の遺骨は全て収骨するのが一般的です。そのため沖縄の骨壺は本土の骨壺と比べてサイズが大きいです。

収骨に立ち会う人数も多く、地域によっては遺族・親族だけでなく友人や地域の住民が立ち会うこともあります。

お骨拾いは2人ペアではない

喪服

本土でお骨拾いのマナーといえば「2人1組」が基本ですよね?ところが沖縄ではお骨拾いは1人が基本です。

拾う骨の数には特に決まりはありませんが、すべての骨を拾うのが沖縄のしきたりなので基本的に2~3つ拾って次の人に箸を渡します。

箸渡しは3人一組で行う

泣く

沖縄のお骨拾いでは、最初に喪主を含めた近親者3名による箸渡しの儀式から始まります。

この時も1つの骨を3人一緒に拾うのではなく、一つの骨を箸で渡しながら最後に骨壺に近い場所にいる人が納めます。これを沖縄では「箸渡し」といいます。

この沖縄独特のしきたりでは、故人から見て近い血族3名によって行われるというところに大きな意味があります。

これは「亡くなったことをきっかけに、故人から見て近い人物が揉め事を起こさないようにする」という意味があります。

そのため、沖縄では1つの骨を3人で協力して骨壺に収めることを「箸渡し」というようになりました。

ちなみに箸渡しをしている間、儀式に参加する3名以外はその様子を見守っています。これにも意味があります。

「亡くなった後も3名が協力して家を守っていく」と誓いをたてる意味が箸渡しにはあるため、「その誓いを見守る」という意味が立会人にはあります。

ミア

本土でのお骨拾いの作法とはあまりにも違うので、初めて沖縄のお骨拾いに参加するとビックリする人が多いのですが、実はそれぞれのしきたりにも沖縄の人の想いが込められているのです。

受付に「字内」「字外」の文字が…

葬儀

お葬式会場に着いたら、まずは受付で記帳をしますよね。

ところが、沖縄では地域によっては受付に「字(あざ)内」「字(あざ)外」と書かれたプラカードが設置されていることがあります。これは、地域住民とその他一般弔問客を分けるための表示です。

以前、別の記事でもお話ししましたが、沖縄では地域によって香典金額が決められている地域があります。

本土とは異なる葬式事情。沖縄の香典相場やマナーについて

2017.09.12

古くは、日本全国でも見られた「生活改善運動」の一環なのですが、沖縄では今でもその習慣が残っている地域があります。

生活改善運動が地域で奨励されている場合、その地域に住む住民は香典金額が一律○○円(一般的に千円)と決まっています。また弔問客に対する返礼品も廃止となっています。

ただし、地域住民以外に対しては特にそのような決まりはありません。そのため、地域住民とそれ以外の一般弔問客を分けて受付をするのです。

今ではこうした地域でも、地域住民以外の一般弔問客に対しては返礼品を準備するのが通例となっています。そのため、返礼品係が対応しやすいように受付の段階で「字内(地域住民用の受付)」と「字外(地域住民以外の一般弔問客用受付)」を分けているわけです。

もしも、地域外から沖縄のお葬式に参列する時に「字内」「字外」の表示が出されていたら、迷わず「字外」と書かれた方で受付を済ませるようにしましょう。

ビックリするほど人数が多い沖縄のお葬式

お葬式

沖縄のお葬式にかかる費用は平均70~120万円です。

ただ、この金額でお葬式に参列する人(お香典の数で計算)の人数は平均200名。ちなみにこの人数は一般的なお葬式をした場合の平均人数です。

なぜ、こんなにも人数が多いのかというと「横社会・沖縄」だから!

家族葬というスタイルが沖縄でも定着していますが、親族の人数だけでも40~50人というのは当たり前・・・。

これが一般的なお葬式となれば、どんな人であっても200人前後の参列者が弔問に訪れます。

ミア

ちなみに、10年ほど前までは一般的なお葬式でも400~500人という規模でした。さすがに、今の沖縄で400~500人規模のお葬式となるとそれなりの有名人のお葬式ですが、初めて沖縄のお葬式に参列するとその人数の多さに誰もがビックリします。

沖縄のお葬式のちょっとビックリな事情

2018.02.06

沖縄では戒名料がない

御布施

沖縄県外の場合、お葬式でお坊さんを頼むと、お布施とは別に戒名料が必要になるのが一般的ですよね?

ところが、沖縄のお寺さんでは「戒名料」はとりません。そのため、本土の人の「お寺に頼むと戒名料が高くて大変」という会話の意味が、沖縄県民には全く伝わりません。

ちなみに、戒名のつけ方は宗派によっても決まりがありますが、位の違いによって戒名料が変わるというのが一般的な話・・・。

でも私が知る限り、沖縄のお坊さんは戒名の位に値段の違いをつけません。

だから、普通のおじいちゃん・おばあちゃんの戒名に「居士」「大姉」(全国的な平均から見ると50~70万円はする戒名のランク)がつけられているのを見ることもしばしば。

ミア

お寺とはお葬式だけのお付き合いと考えるのであれば、「沖縄のお坊さんほど明朗会計で良心的なお坊さんはいない」といえるかもしれません。

【まとめ】沖縄のお葬式事情は本土目線で見るとまだまだ謎が多い

葬式

沖縄のお葬式事情を本土目線で見ると、まだまだ謎が多いです・・・。

実際に、私自身も移住してから「え?どういうこと?」という状況に何度も遭遇しました。

でも、一つひとつのしきたりの意味を知っていくと、「なるほど!」と納得することも多いのが沖縄のお葬式。

初めて沖縄のお葬式に参列するときは戸惑うことも多いでしょうが、それぞれの意味に注目してみると違った見方が出来るはずですよ。