コンビニでも売られている「ウチカビ」って一体何?

沖縄のコンビニやスーパーに立ち寄った際、黄色い紙の束が100円程で販売されているのを見たことはありませんか?実際に何に使うものなのか分からず疑問だけが残った方も多いのではないでしょうか。この黄色い紙の束は「ウチカビ」といいます。どのように使うものなのか詳しく見ていきましょう!

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沖縄のコンビニで必ず見かけるウチカビの秘密

うちかび

沖縄のコンビニには、どの店でも必ず薄黄色の紙が束なって売られています。旅行者の方も、実際に目にしたことがある方も多いのではないでしょうか?

これは、ウチカビと言うのですが、コンビにだけでなく、スーパーでも必ず売られています。

筆者自身も移住者の為、沖縄に移住したての頃は一体何に使うものなのか・・・とても不思議でした。使い方や細かい事を知っていくうちに、ものすごく面白いと思ったので、ウチカビについて詳しくご紹介していきたいと思います。

ウチカビはあの世のお金だった!

お金

沖縄は、独特の世界観があります。

なんでも、人は亡くなると、あの世に行きますが、あの世にはこちらの世界と同じような街や家があります。そこで、ご先祖様たちは、みな、畑仕事をしながら、こちらの世界と同じような暮らしをします。

こちらの世界と同じ暮らしをするなら、やっぱり必要になるのが「お金」です。そう・・・あの世も、こちらの世界と同じように、お金が必要なのです。

あの世のお金もこちらの世界では気軽に買える

沖縄では、あの世のことを「グソー」といいます。ですから、あの世のお金であるウチカビは「グソーのお金」とも言われています。そんなウチカビですが、基本的に20枚が1セットとして販売されています。

コンビニでウチカビを買うときは、この1セットが大体100円程度で買うことができるのですが、驚くのは、そのレート

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なんとウチカビは、あの世では1枚50万円の価値があるのだそう!そのため、1セットだと1000万円にもなります。

ウチカビの通貨単位は「グヮン」

ウチカビは、あの世のお金です。そのため、日本のご先祖様に使うお金なのですが、通貨単位は「円」ではなく、「グヮン(元)」です。

ちなみに、沖縄では、3枚1組で使うのが一般的。3枚1組という事はあの世では150万円という事になります。

昔は自宅で手作りしていたウチカビ

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ウチカビを漢字で書くと、「打ち紙」となります。ここからもわかるように、ウチカビは、紙に専用の判を押し付け、型をつけたもののことです。

最近では「ウチカビは店で買うもの」となっていますが、昔は、それぞれの家庭で手作りしていました。そのため、お金の形をした判も、沖縄の家には必ずあったそうです。

ウチカビには黄色以外に白いものもある

コンビニで販売されているウチカビは、すべて黄色の紙を使っているのですが、実はウチカビには「シロカビ」と呼ばれる白い色のウチカビもあります。

シロカビは、漢字で書くと、「白紙」となります。シロカビは、地域性の強いものなので、沖縄県内でもあまり一般的ではありません。そのため、ほとんどの場合、習字で使う半紙を使って手作りします。

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シロカビも、レートは一般的なウチカビと同じく1枚で50万円。使うときも、一般的なウチカビと同じように、3枚1セットで使います。

ウチカビは進化する!

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昔は、どこの家庭でも手作りしていたというウチカビ。今は、工場で作られたものを購入するのが一般的なのですが、形そのものは、昔からほとんど変わりません。そんなウチカビも、時代とともにこんな風に進化しています。

ちょっと前までは、一万円そっくりのウチカビもあった

少し前の話ですが、沖縄のある企業が、一万円そっくりのウチカビを作ったことがあります。

一万円札に描かれている福沢諭吉がそのまま印刷され、すかし部分には、なぜか首里城。しかも、一般的なウチカビのように、独特の型押しがされているものではなく、あくまでも一万円札にそっくりなこのウチカビは、正式名称を「琉球冥界銀行券」といいました。

発売された2013年頃には、スーパーでも手に入れることができた琉球冥界銀行券ですが、最近では、その存在を目にすることもほとんどなくなりました。

2017年、さらに進化したウチカビが登場!

1万円そっくりのウチカビが登場してから約10年。「やはり伝統的なスタイル以外は難しいのか」と諦めかけていたところに、ついに、新たなウチカビが誕生しました。

それが、「古琉球」(こりゅうきゅう)。実は、一般的なウチカビに打刻されているお金は、「鳩目銭」と呼ばれるもの。

そのため、「古琉球」では、鳩目銭よりも価値が高い「寛永通宝」を打刻しているというのです。

鳩目銭と寛永通宝の価値ってどう違う?

鳩目銭とは、琉球のお金です。この鳩目銭ですが、寛永通宝1枚に対して鳩目銭50枚の価値といわれています。要するに、鳩目銭の50倍の価値が、寛永通宝にはあるということです。

こういわれてみると、寛永通宝を打刻した新しいウチカビの方が、一般的なウチカビよりも高価ということなのかも?

沖縄のウチカビはあの世でご先祖様が困らないためのお金だった

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沖縄のお盆や墓参りでは、必需品であるウチカビ。そのため、ご先祖様のお墓に行くことの多い沖縄では、コンビニでも手軽に手に入れることができるというわけでした。

でも、このウチカビの価値ってほんとに不思議!地域によってもその価値には違いがあるのかもしれませんが、かつて私があるお坊さんに聞いた時には「1枚で2億円の価値がある」といわれました。

これなら、寛永通宝が打刻されたニュータイプのウチカビよりも、はるかに高価ということになりそうです。

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沖縄の方は、ご先祖様の為に「亡くなった後、あの世にいってまでお金で苦労させたくない」と、ウチカビを忘れずに燃やします。本当にあの世があるとしたら、沖縄出身の方々はあの世で、裕福な暮らしをされているかもしれませんね。


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